『メディア社会 現代を読み解く視点』

佐藤卓己
岩波新書
ISBN4-00-431022-9
メディアに関して書かれたコラム集。
主として新聞の連載コラムを一冊にまとめたもの、ということで、細かいコラムの寄せ集めであり、大体のところ、ファンが読むような本、といった感じのものか。
余りにも短すぎで、論点が十分に展開されていない箇所も結構あるが、前半は他著との重複があるだろうものの、後半部分は時事コラム的なものも多いので、ファンならばそれなりに楽しめる、という本ではないだろうか。
特別なものでもないが、そうしたもので良ければ、読んでみても、という本。
特に薦めるような本ではないが、読みたければ読んでみても、というところだろう。
以下メモ。
・新聞を、全国紙、ブロック紙、各県紙に整理統合した十五年戦争中の情報管理体制は、GHQにとっても好都合だったため、戦後にそのまま引き継がれた。
・メディアが提供する暴力への接触と攻撃的行動には有意な関係性がある。