では朝日新聞社はどうなんですか?

『郵政腐敗 日本型組織の失敗学』
藤田知也 著
光文社新書
ISBN978-4-334-04536-4
いくつもの問題が相次いで発覚した日本郵政グループの不祥事に関して書かれた本。
大上段にかまえて上層部や政府を批判した、朝日新聞の記者が書いた朝日新聞的な本で、それで良ければ、という本か。
メモに記したような現場の話は、それを期待して読んだのだが、それほど多くなかったし、深くもなかった。
日本郵政の失敗は日本企業の失敗の典型だというのなら、それなら朝日新聞社はどうなんですか、と聞きたくなるよな。
日本型組織の失敗学を研究したいなら、もっと身近でよく知っているところがあるだろうに。
そういう朝日新聞的な本。
そうしたもので良ければ、という本だろう。

以下メモ
日本郵便の人事は旧特定郵便局による郵便局長会の人事の後に行われ、地方郵便局長会会長が日本郵便の支社主幹統括局長になったりする。
・募集品質データと呼ばれる解約率などの統計数字から、会社幹部は悪質な保険販売が横行していることを把握していた。
・悪質な保険勧誘を防ぐため保険の付け替えを規制したら、それを逃れるために二重の保険に入らされたり無保険の期間を作るなどされた。