ちょっとまとまりはない感じ
『「性」の進化論講義 生物史を変えたオスとメスの謎』
更科功 著
PHP新書
ISBN978-4-569-85038-2
進化生物学的に見た性の話題をいくつか書いた本。
ややテーマ的なまとまりには欠けるが、一般に受けのよさそうなその辺の話題をいくつかちりばめた一般向け生物学読み物、という本か。それで良ければというもの。
専門家から一方的に与えられる講義だからこんなものなのかもしれないが、著者の言いたかったことがよく分からない、というか、そもそもそんなものはなかったのだろう。一方的な講義だから。
とはいえ、もう少し何かあっても良かったのではないか、と個人的には思う。
一般向け読み物の範囲としては、こんなものかもしれないが。
それで良ければ、という本だろう。
機械学習の考え方
『はじめての機械学習 中学数学でわかるAIのエッセンス』
田口善弘 著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-523960-5
機械学習の考えた方について述べた本。
機械学習とは要するに関係性の予測を行っているのだとした上で、様々な機械学習の手法がどのように関係性の予測を行っているかを述べたもの。分かりやすいわけではないが、その程度で良ければ、という本か。
発想の根本を捉えようとしたもので、方向性としては悪くないと思う。
ただし、実際にどういう計算を行っているかを明示しているわけではないせいか、個々の手法の詳細については、曖昧模糊としていて、分かりにくい。
分かりにくいというか、多分読んだ私には理解できていない。
数学的な説明を省いているからなのかどうか、だとしてももう少し分かってもいいのではないかという気はするが。
それでも良ければ、という本だろう。
雑誌掲載のまとめ
『実録 脱税の手口』
田中周紀 著
文春新書
ISBN978-4-16-661321-2
脱税事件の記事をいくつか集めた本。
内容把握的にも、実際のところも、脱税事件に関する週刊誌の特集記事を集めたもの、と考えておけば間違いない。そうしたもので良ければ、という本か。
別にそれはそれでというものなんだろうが、週刊誌の特集記事を一冊分まとめて読みたいか、というと、どうなんだろう。
そうしたもので良ければ、という本だろう。
以下メモ
・脱税している企業などは引っ越しや移転を繰り返す。税務署の管轄の壁を越えて継続的に調査することは難しい。