戦国大名と分国法』
清水克行 著
岩波新書
ISBN978-4-00-431729-6
分国法について書かれた本。
特段これといったテーマはなく分国法に関していくつかのことが書かれたもので、新書レベルの紹介としてはまずまず、という本か。興味があるならば読んでみても、という本。
新書レベルの、それほど詳細でも網羅的でも難しくも簡単でもない紹介、という以外に記しておくようなことはあまりない。
分国法に興味があるならば、というもの。
興味があるならば読んでみてもよい本だろう。

以下メモ。
・豪族も村々を支配するためには大名権力が必要だった。
・中世では親類縁者を巻き込んで対立が拡大してしまうため、喧嘩両成敗はそれに見合うものでもあった。
・今川、武田、六角、大内といった戦国を生き残れたなかった大名が分国法を遺し、織田、徳川、上杉、毛利、島津といった錚々たる有力大名が分国法を残していないところを見るに、法を制定して善政をしくよりも手っ取り早く他国から奪ってくるほうが戦国時代には合っていただろう。