『神と肉 日本の動物供犠』

原田信男 著
平凡社新書
ISBN978-4-582-85730-6
日本の動物供犠について書かれた本。
基本的に、○○に××という事例が、ということの書かれた民俗学的な本で、日本に動物供犠があった、というだけでよければ、それなりの本か。そうしたものでよければ、読んでみてもという本。
理論的な問題については、共食と肉食一般との関連、野獣と家畜との違い、古代国家が米を聖視して肉を禁じたことなど、考察があまりにも足りないとは思う。
あくまで動物供犠に関する事例を集めたものでよければ、こんなもの、というところ。
そうしたものでよければ、という本だろう。