『世田谷代官が見た幕末の江戸 日記が語るもう一つの維新』

安藤優一郎 著
角川SCC新書
ISBN978-4-04-731607-2
幕末におけるとある代官一族の日記から当時の事件などを紹介した歴史読み物。
細かい史料紹介なのでこんなものといえばこんなものだが、幕末なのにたいした事件もないといえばたいした事件もない。それでもよければ、という本か。
人足などの年貢以外の賦課が厳しかった、という話はあっても、具体的にどのくらい厳しかったのかはあまり明らかではないし、一揆が近くまで来たと聞いて人を出したら誤報だったとか、たいした事件もないし、廃藩置県で代官職がなくなったのもあっさりと過ぎ去っているし、あまり面白い本だとはいえないと思う。
細かい史料紹介といえばそうではあるので、それでよければ、というところ。
積極的に薦めるのではないが、読んでみたければ読んでみても、という本だろう。