『東京 消える生き物 増える生き物』

川上洋一 著
メディアファクトリー新書
ISBN978-4-8401-4346-2
東京で数を増やしていたり減っていたりする生き物について書かれた読み物。
大体のところ、特にということはないが悪くもない生き物読本で、興味があるならば読んでみても、という本か。
どちらかといえば環境保護派で、江戸時代はリサイクルが、みたいな部分もなくはないが、基本的には、単純に自然が減った増えたということではなくそれぞれの生き物がそれぞれの適応にしたがって数を減らしたり増やしたりしている、ということが書かれている。
読み物という以上のものはないが、読み物としては悪くない本だと思う。
そうしたものでよければ、読んでみても、という本だろう。

以下メモ。
・森に棲むハシブトガラスは、木の上からえさを探すので、電柱やビルなどがその代わりとなり、都市部に適応している。
・ワカケホンセイインコは、木のまばらなサバンナを故郷としているので、逃げ出したり放たれたりしたペットがひらけた東京の住宅地や公園に棲むようになった。
・上空から急降下してえさを狙うハヤブサは、海沿いの断崖などに棲んでいることが多いが、都心の高層ビルに現れることもある。