『大砲と海戦 前装式カノン砲からOTOメララ砲まで』

大内建二
光人社NF文庫
ISBN978-4-7698-2654-5
艦船に載せる大砲の歴史と、砲を用いて闘われた海戦のいくつかが書かれた読み物。
やや読みにくい部分はあるが、読み物としては一冊の読み物、という本か。
のである、が多用される文章はやや読みにくく、トラファルガーの勝因を徹底した単縦陣戦法に求めるのは違和感があるとか、一斉射撃については、ドレッドノートのところではなく日本海海戦のところに書いてあって、ドレッドノートの革新性が分かりにくい、とか、どうかと思う部分もあるが。
読み物としてなら、こんなもの、というところ。
読み物でよければ、読んでみても、という本だろう。
メモ一点。
・旋条が施されたアームストロング砲などよりも以前の砲は、砲弾と砲筒との直径の誤差が大きく、発射するときの方角が一定ではなかった。