『ストラディヴァリウス』

横山進一 著
アスキー新書
ISBN978-4-04-867417-1
ストラディヴァリに関して書かれた本。
ストラディヴァリと彼が作った楽器やその来歴等に関して、やや漫然と書かれた本だが、ストラディヴァリの生涯や人となりについては今となっては必ずしもよく分かってはいないみたいだし、新書レベルの大雑把なまとめとしては、一応、それなりといえばそれなり、という本か。
ただ、私の個人的な印象としては、特徴がないというかインパクトがないというか決め手に欠けるというか、それ程面白い本でもなかった。
ストラディヴァリに興味がある人には面白いのかもしれないが、ストラディヴァリに興味がありそうな私が特別面白くはなかったのだから、よく分からない。そういえば、音楽についての話題はほぼない。ストラディヴァリウスのエピソードでもあれば、一般向けに面白くなりそうだが、こちらの方も余り多くはないし(ナポレオンによってパリに幽閉されたスペイン王室がストラディヴァリウスを売って費用の一部を工面したのではないかとか、なくはないが)。
ストラディヴァリウスという楽器に関して興味がある、という人向けなのか。
私は、特別面白いとまでは思わなかったが、一応のまとめではあるだろうから、読んでみたければ、というところか。
読みたければ読んでみても、という本だろう。

以下メモ。
ストラディヴァリが作った楽器には、ラテン語ストラディヴァリウスと書かれたラベルが貼ってある。
・アントニオ・ストラディヴァリの子供の内の二人も楽器製作者になったが、93歳まで長生きした父の工房の作品となったためか、自身の作品は多くない。
・アマティとグァルネリは、ニコロ・アマティとジュゼッペ・グァルネリ二世(デル・ジェス)以外にも一族の楽器製作者がいる。