『ゼロからわかる民法』

川田昇 著
平凡社新書
ISBN978-4-582-85376-6
民法についての入門書。
民法の基となっている考え方を中心に、民法(財産法)の概略を述べた入門書で、やや文章がこなれておらず、読み難いような気はするものの、民法の考え方を記していこうという視点がはっきりしているので、捉えやすく、簡便な入門書としては良くできているのではないだろうか。
入門書としてはまずまずの本だろうと思う。
民法の基になっている考え方というのは、民法は近代市民社会における理性的で公正な構成員が取引等の社会関係を築く上での枠組みを提供するものである、というもの。
接続詞が無駄に多い等、文章は余り流麗なものではなく、やや読み難いような気はしたが、それで意味が取りづらいということは余りなかったので、許容範囲か。
視点がはっきりしているので、簡便な入門書としては良くできているのだと思う。
入門書として興味があるならば、購読しても良い本だろう。