『経済数学の直感的方法 確率・統計編』

長沼伸一郎 著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-257985-8
ブラック・ショールズ方程式を目標にその数学的意味を解説した数学読み物。
ランダムな変動が、積み重なって二項分布となり正規分布となる、とか、正規分布の幅を示すのが標準偏差、とか、ブラック・ショールズ方程式はもちろんだがむしろ確率統計に興味がある人全般に向いた読み物だと思う。そうしたものでよければ、という本。
標準偏差が何故わざわざ二乗してルートを取るのかなど、個人的にはいろいろ興味深かった。
(二乗することでデータ数の少ない外れ値を相対的に大きくすることができる。最小二乗法の場合も同じ)
厳密さや正確さは多分犠牲になっているのだろうが、数学読み物としては悪くないと思う。
そうしたものでよければ、読んでみてもいい本だろう。
以下メモ。
正規分布曲線を微分したときに傾きのプラスとマイナスが入れ替わる点が標準偏差