『重力波とはなにか 「時空のさざなみ」が拓く新たな宇宙論』

安東正樹 著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-257983-4
重力波に関して書かれた本。
入門というよりは、重力波に関連した様々な事柄を手広くまとめた総合概説で、個人的にはやや詰め込みすぎの総花的解説だったが、こういうのがいいという人もいるだろう。それでよければ、という本か。
重力波についてはすでにどういうものか知っていて、重力波に関する最新の知見を知りたい、とかいう人にはよいのではないだろうか。
内容的に、重力波についてこんなことが分かった、というよりは、重力波でこんなことが分かる(かもしれない)、という話が多いような気がするので、フォローする時期は今でなくてもよいかもしれないが。
重力波とは何かを知りたいという人にはあまり向いていないと思うが、どうせ物理学の本なんか一冊で分かるわけがないのだから、何冊も読むうちの一冊と考えるならこれもありかもしれない。
そうしたものでよければ、という本だろう。