『化石の分子生物学 生命進化の謎を解く』

更科功 著
講談社現代新書
ISBN978-4-06-288166-1
古生物の分子生物学に関していくつかのことが書かれた本。
読み物といえば一つの読み物だが、成功事例はあまり多くなく、個人的にはそれほど面白いとは思わなかった。
常温核融合について書かれた本なんかもあるだろうから成功事例でないから駄目だということはないと思うが、実際の内容は、古生物学者たちは化石からDNAを採ることを夢見たが現実には何千万年も昔のDNAは残っていなかった、という話でしかないのに、挫折を正面切って描いていないのが駄目なのではないだろうか。
読み物としては一つの読み物だろうから、失敗事例でよければ、というところ。
それでもよければ、という本だろう。