『明治めちゃくちゃ物語 勝海舟の腹芸』

野口武彦
新潮新書
ISBN978-4-10-610455-8
戊辰戦争の時期に起こった事件やエピソードなどが書かれた歴史読み物。
薩摩藩邸焼き討ちから箱館降伏まで、この期間の歴史を追った細かくはあるが深くはなくさらりと流した週刊誌の連載読み物で、そうしたものでよければ、という本か。
神戸事件(鳥羽伏見の戦いの後に神戸に入った岡山藩兵が仏英の居留者や水兵と諍いと起こした事件で、新政府が攘夷から開国へと立場を変換するきっかけとなった)のような細かい事件についても書かれているが、やや決め付けのような部分もなくはなく、良くも悪くも週刊誌の連載読み物だと思う。
後は、特にどうということはない歴史読み物。
私はこの著者とはあまり相性がよくないので、他の人にはもう少しいい本なのかもしれない。
興味があれば読んでみても、という本だろう。