『火山噴火 予知と減災を考える』

鎌田浩毅 著
岩波新書
ISBN978-4-00-431094-5
火山に関しての入門概説書。
入門概説というか、ガイドブックみたいな感じの本か。
火山噴火の種類や減災について等、火山に関する様々なことが手堅くこぎれいにまとめられたもので、その分、インパクトや厚みのある面白さといったものはないが、手際良くまとまっているので、入門概説書で良ければ、読んでみても、という本。
私としては、もう少し深みのある方が面白いという気がするのだが、それは、夏は冬に憧れる、というようなものか。手堅くまとまっているので、火山に関する入門概説としては、これでこんなもの、というところなのだろう。
特別ではないが、悪くもない本。
興味があるならば読んでみても、というところだろう。
以下メモ。
・噴煙柱が高く立ち上るのは、噴火によって熱せられた大気の上昇気流による部分が一番大きい。
・マグマが上昇してきて火山の岩石の温度がキュリー温度を超えると岩石の磁化が消えるため、磁力を計測することによって、噴火予知に役立てることができる。
また、マグマは固まった岩石に比べて電気を通しやすいので、地中の抵抗を調べることによって、噴火予知に役立てることもある。