『封印作品の謎 ウルトラセブンからブラック・ジャックまで』

安藤健二
だいわ文庫
ISBN978-4-479-30099-1
五つの封印作品について、その封印の事情を探ったルポ。
一冊を通してのテーマは特になく、大体のところ、封印作品に関するそれぞれ別のルポを集めたアンソロジー、といった本か。読み物としては、雑誌に掲載されているとかなら多分それなりの読み物だとは思うので(雑誌に載るには長いだろうが)、そうしたもので良ければ、読んでみても、というもの。
一冊の本にする程のテーマはないし、多くの作品について事態が完全に明らかになっているのでもないし、特にこれといった内容もない、とは思う。全体として、かつて抗議を受けた側が、過剰に反応して作品を封印している、という印象は受けたが、別にそういうテーマがある訳ではない。
個人的にはやや物足りなかったが、読み物としては暇潰しくらいにはなるだろうから、そうしたもので良ければ読んでみても、という本だろう。