『「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート』

コリン・ジョイス 著 谷岡健彦 訳
NHK出版生活人新書
ISBN4-14-088203-4
外国人記者が日本について書いたエッセイ。
大体のところ、ありがちな、ガイジンによる日本印象記、と考えて間違いはない。
特に批判している訳でもない普通のエッセイで、その分、(日本人には)これといった内容はないが、読み物としてはそれなりの読み物、という本か(休憩時間のあるプールというのは、私は見たことも聞いたこともないが)。
90年代くらいのこの手の本には日本社会を批判したものが多かったような気がするが、流れが変わったのだろうか?
批判でもべた賞めでもない淡々としたエッセイ。
そんなに抱腹という程、笑える訳でもないし、特派員の境遇が書かれたところ(記事の採否や最終稿の決定、どんな見出しを付けるのかは、すべて本社のデスクが権限を握っており、現地採用の特派員にできることは限られる)以外は、特別に興味をひくようなものはないと思うが、読み物として読んでみたければ読んでみても、という本だろう。