『人はなぜ学歴にこだわるのか。』

小田嶋隆
光文社知恵の森文庫
ISBN4-334-78350-3
学歴に関して書かれたエッセイ。
特にこれといったテーマはないので、全体的に、社会派エッセイ、としか言い様がないもの。
普通にエッセイなので、著者の雑誌連載やブログを読んで楽しんでいるような人(私のことだ)ならば、普通に楽しめる本だと思う。この著者の本を買っても良いという人向け。それ以外の人がタイトルを頼りに無理に手を出してみるような本でもないだろう。
メモ1点。
・その人の学歴には、その人が望んだ欲望とその妥協(獲得もしくは挫折)とのどろどろとした背景がある。
(というのが、いってみれば本書のテーマみたいなものだろう。だからこそ、著者は自らの学歴を語り、解説の内田樹は、学歴社会の廃止を望む人は自らの学歴を明らかにしないところから始めるべきだ、と語る訳だ。
「従姉妹の結婚相手はどんな人なの?」
慶應の経済を出た人」
「なるほど」)