うちの会社の昨年度の決算は、減収増益だった。それなりに景気回復の恩恵を受けたといえるが、少なくとも表面上、減収増益の最大要因が原油高にあると見えることは、疑いない。詳細に書くと、おたくもえげつないことしてまんなあ、くっくっく、ということになるが、要は、コスト割れしそうな安いものを切って、利幅の取れる高いものに集中した、高いものは売れないから売上は減ったけれども、コスト増はすべて最終価格に転嫁した上で増益になった、ということだ。普通に考えると、ものが売れる時代ならば、原油高は増収減益(値上がりしたので売上は増えるが、コスト増を全部は転嫁できずに利益は減る)になる可能性が高いのでは、と思われるので、そういうふうにならなかったのにはそういうふうにならなかった要因がまた別にあるのだろうが、私の周囲に限っていうと、景気回復の理由は原油高にある、というのが実感である。