『村人の城・戦国大名の城 北条氏照の領国支配と城郭』

中田正光 著
洋泉社・歴史新書y
ISBN978-4-86248-545-8
北条氏照が拠点とした城やその城を中心に行った領国支配に関して書かれた本。
特にテーマもない漫然としたコラムで、内容そのものもかなり好事家向けのニッチなものではあるが、それにもまして分かりにくく捉えにくいので、完全に素人お断りの本。
引用されていない文書について、あの文書に○○と書かれているのは〜、みたいな記述が堂々と出てくるのは、ちょっとびっくりする。全体にそんな感じで、著者の知っていることをべたべたと並べているだけであり、読者が何を知らなくてどういう風に説明するか、というような契機はほとんどない。
元々ニッチな内容で好事家向けの本だから、好事家にはこれでも良いのかもしれないが。
好事家の人がそれでも良ければ、というところ。
一般向けに薦められる本ではないだろう。