『国連の政治力学 日本はどこにいるのか』

北岡伸一
中公新書
ISBN978-4-12-101899-1
国連次席大使だった著者が国連外交に関して書いたものを集めたコラム集。
基本的に、国連次席大使があちこちの雑誌等に掲載したコラムを一冊にまとめたもの、と考えておけば良い本で、当然重複もあるし、内容的にも外務省のプロパガンダみたいな感じのする本であるが、そうしたもので良ければ、読んでみても、という本か。
それなりの読み物といえば読み物だろうし、日本政府国連代表部次席代表なんていうのは多くの人が経験できるポストでもない訳だから、興味があるのなら、悪くはない本だと思う。
特に、という程の本ではないと思うが、そうしたもので良ければ読んでみても、という本だろう。
以下メモ。
・旧敵国条項の削除に熱心なのは日本とブルガリアだけで、ドイツなどは条項そのものを死んだ条項と看做している。
安保理決議は9ヶ国以上の賛成で決まるが、議長声明等はコンセンサスで決まるので、非常任理事国でもできることは多い。