やや中途半端か

『宇宙はなぜブラックホールを造ったのか』
谷口義明
光文社新書
ISBN978-4-334-04395-7
ブラックホールに関して書かれた本。
簡便なまとめ、といえばまとめだが、中級者向けにはあまりこれといった内容はなく、初心者向きにはやや説明がおざなりであるような気がする。それでも良ければ、という本か。
何十年前に少しかじったことがあって、知識をアップデートしたい人とか。
まとめといえばまとめなので、合う人には合うのだろう。
ただし、内容は初心者向けにはこんなものだろうと思うが、説明がやや雑なような気はしないでもない。初心者向けにたいした内容がないから、とはいえるかもしれないが。
少なくとも、初心者向けに優しいとか分かりやすいとかいう風には評価できない。
それで良ければ、という本だろう。

以下メモ。
・ガスを大量に含んだ銀河同士が合体すると、多くの大質量星が一気に生まれ、星に温められたダストが赤外線で輝いて超高光度赤外線銀河となる。
大質量星は超新星爆発を起こしてダストを吹き飛ばし、残骸のブラックホールは中心に落ち込んで元あったブラックホールと合体して大きく育ち、銀河はクェーサーとなる。
衛星銀河など、そこまで大きな銀河同士の合体でない場合、セイファート銀河になる。