行動経済学エッセイ

『愛と怒りの行動経済学 賢い人は感情で決める』
エヤル・ヴィンター 著/青木創 訳
ハヤカワ文庫NF
ISBN978-4-15-050535-6
行動経済学に関する読み物。
感情もそれなりに合理的な判断に導くとか、人間同士の関係性を分析しているとか、全体的な傾向としては確かに何かあるのだろうが、個人的には、テーマというほどでもなく、雑多な行動経済学読み物という風に感じた。行動経済学読み物で良ければ、という本か。
あまり行動経済学の本は読んだことがない人か、逆に行動経済学の本ならなんでもござれという人向き。
行動経済学の本を何冊か読んで、少し違ったものを、という人には向かないと思う。
今は行動経済学の本なんかいっぱいあるわけで、その中で特に本書という売りは薄い。
これはこれでというところではあるのだろうが。
それで良ければ読んでみても、という本だろう。

以下メモ。
・怒りは、少々の利益では転ばないという真摯なコミットメントを示す表現として、優れている。
・愛情に関しても、少々のことでは裏切ったりしないという真摯なコミットメントを示すものである。