分かりにくくないかな

『独楽の科学 回転する物体はなぜ倒れないのか?』
山崎詩郎 著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-513855-7
コマについて書かれた本。
電子のスピンとかブラックホールとかの名前も出てはくるが、コマに関連した科学読本というよりは本当にコマの科学的特性が書かれたものと考えたほうがいい。それで良ければ読んでみても、という本か。
説明は、分かりにくいような気がするが。
少なくとも、図の説明があまり有効になされていないと思う。
そんなに難しいことが書かれているわけではないからこれで問題にはならないかもしれないが、中高生とかには分かりにくいのではないだろうか。
それ以外は、コマについて正面から書かれた部分など、興味深くはあった。
そうしたもので良ければ、という本だろう。

以下メモ。
・回転軸が傾いたとき、重力から斜めに引っ張られることによって、回転との相互作用から歳差運動が生じる。
コマは歳差運動の回転の方向に回転している。
・コマと地面との接地点は、点ではなく丸くなっているので、歳差運動とは違う方向に摩擦力が働き、コマは立ち上がる。
・水平方向に回転していたジャイロホイールを横に倒すと、水平方向の角運動量が減るので、角運動量保存の法則に従ってジャイロホールを持っている人に水平方向に回転する力がかかる。