『競争社会の歩き方 自分の「強み」を見つけるためには』

大竹文雄
中公新書
ISBN978-4-12-102447-3
経済学者が書いた雑多なコラム集。
特にどうということはなく、好きな人ならば、としかいいようがないような本か。
まとまりのない雑多なコラム集なので、特別に優れているということはないと思う。こういうのを読むのが初めてという人ならほかの本から読むのがいいだろう。
後は、こういうのが好きならば、というところ。
それでよければ、という本だろう。

以下メモ。
・競争に敗れたとしても、勝者を押し上げる役割は果たしている。競争がなければ勝者もその高みには達しなかっただろうから。
・プロゴルフの統計では、同じ距離であってもパーパットの成功率はバーディーパットの成功率より高い。18Hの合計打数で競うなら一打の価値に変わりはないはずだが、プロゴルファーでも損失は避けたいと強く思うバイアスがかかると推察される。
・より豊かな教育を施せば、教育を受けた本人がお金を稼げるだけでなく、全体が豊かになる正の外部性があるので、税金を投入することへの正当化ができる。